住宅会社選びのポイントを解説!

公開日:2023/11/16  

住宅

マイホームを建てる際は、一般的にハウスメーカーや工務店に依頼します。これらの主な違いは、企業の規模の大きさです。

基本的にハウスメーカーと呼ばれる企業は全国に支店があり、積極的に住宅展示場に出展しています。工務店はハウスメーカーと比べると小規模であり、地域に密着して営業を行っています。

今回は、ハウスメーカーと工務店の違いや住宅会社選びのポイントを詳しく解説していきます。

ハウスメーカーと工務店の違い

注文住宅の依頼先は、主にハウスメーカーと工務店の2種類です。それぞれの違いを解説します。

会社の規模

ハウスメーカーと工務店の最も大きな違いは、会社の規模です。ハウスメーカーは、ほとんどの場合、全国に営業拠点を構えています。

住宅展示場にモデルハウスを出展している企業も多いため、実物を見られる安心感があります。自社で商品開発や材料のストック管理を行っており、安定的な供給が可能です。

一方、工務店は小規模で地域に密着した営業を行っています。営業拠点はいくつかあったとしても、施工エリアは拠点から車で1時間圏内などと限定されていることが多いです。その分、地域の気候や風土に合った家づくりに取り組んでいます。

ハウスメーカーはテレビCMや住宅展示場などで広く情報を集められますが、工務店は広告を出していることが少ないため、情報収集が困難な場合があります。工務店について情報を集めるには、地域での口コミやインターネット上の口コミを集めることが近道です。

商品プラン

ハウスメーカーと工務店は、商品プランにも違いがあります。ハウスメーカーが提案する商品には標準仕様が用意されており、既存のバリエーションの中から自由に選択できます。

住宅設備や外壁、内装などを一から考える必要がないため、打ち合わせにかかる手間や時間を省略できます。また、ハウスメーカーでは、日々研究開発や性能の向上に取り組んでいるため、手の届きやすい価格で最新の高性能な設備を導入することができます。

工務店の場合、ハウスメーカーと違って間取りから外観、資材などを一から考えなければなりません。選択肢が幅広いため、家づくりにこだわりを持っている方や個性的なデザインが好みという方に最適です。

施工の精度

ハウスメーカーは自社工場を所有していることが多く、規格化された建築資材を使用しています。現場での作業は最小限に抑え、工場で資材をそろえているため、一定の品質を保つことができます。

施工の流れもシステム化されており、工期が短いのが特徴的です。延床面積が35坪ほどの住宅の場合、竣工から3.5か月ほどでマイホームが完成します。

一方、工務店の場合は、担当する職人によって品質にばらつきがあります。工期もハウスメーカーと比べると長いことが多く、同じく延べ床面積35坪の場合、4.5か月ほどかかります。

いずれの場合も、プラン内容や住宅の規模などで工期は異なるため、見積もり作成の際に実際の工期も合わせて確認しておきましょう。

アフターサービス

家づくりは完成したら終了ではなく、その後の暮らしが重要です。入居後のアフターサービスに着目して、比較してみましょう。

ハウスメーカーでは、多くの場合独自のアフターサービスを用意しており、定期点検を実施しています。担当者が異動になってしまった場合でも社内で引き継がれ、引き続き手厚いメンテナンスが受けられます。

一方、工務店は地域に密着したきめ細やかなアフターサービスが魅力的です。困りごとに対して、電話一本ですぐに駆け付けてくれます。

ただし、工務店の繁忙期には対応が遅れる可能性もあるため、注意しましょう。

価格帯

ハウスメーカーと工務店は、価格帯にも違いがあります。戸建て住宅にかかるコストとしては、土地購入費用や付帯工事費用など、いくつかの項目がありますが、中でも建物本体価格に違いが生じます。

ハウスメーカーでは、建築方法を規格化することでコストダウンに取り組んでいますが、最新設備を導入したり、最新技術を取り入れたりする場合は、工務店よりも高くなることがあります。オプションを追加するとなると高値になりやすいですが、標準仕様で建てる場合は、コストパフォーマンスが高いこともあります。

工務店は、広告や宣伝に力を入れていないため、その分費用を抑えることが可能です。ただし、材料費の高騰などの影響を受けやすいため、注意が必要です。

なお、ハウスメーカーと同様にハイクオリティな設備や素材にこだわりのある方は、予算が膨れ上がることがあります。

住宅会社選びのポイント

住宅会社は全国に数万社以上あるとされています。自分に合った住宅会社を選ぶ際のポイントを紹介します。

住宅展示場だけで判断しない

家づくりについて情報収集する際、多くの方は展示場やモデルルーム見学によって住宅会社を決定します。しかし、そのやり方では、失敗してしまう可能性があります。

なぜなら、モデルハウスと実際に暮らす住宅は大きさや仕様が異なるからです。一般的にモデルハウスは大きく設計されていることが多く、設備や性能も標準仕様よりグレードアップされています。

注文住宅の平均的な広さは、約38坪であるのに対し、モデルハウスはその2倍以上のものも存在します。モデルハウスと同じように建てようとすると、予算を超えてしまう可能性があります。

気になる住宅会社を見つけた際には、積極的に完成見学会に参加してみましょう。リアルサイズの住宅を実際に見学することで、より具体的にマイホームでの生活をイメージできるようになります。

また、理想との違いに気づくことができるため、契約前にリアルサイズの建物を見学するようにしましょう。

建築後の費用やアフターサービスを確認する

家づくりにかかる費用は、建てるときだけでなく、建てた後にも必要です。税金や火災保険料、住宅の維持費など、さまざまな費用が発生します。

また、住宅設備や外壁塗装などの寿命は15年~20年と言われており、高額な出費が急に必要になる可能性があるため、前もって資金計画を立てておくことが重要です。子どものいる家庭の場合、教育費についても合わせて考える必要があるため、建築後にかかる費用について提案してくれる住宅会社を選ぶようにしましょう。

さらに、入居後のアフターサービスも住宅会社選びの重要なポイントです。新築住宅は、「住宅品質確保促進法」に基づいて、引き渡しから10年間、販売者が欠陥の責任を負うことが保証されています。

しかし、住宅で欠陥や不具合が生じるのは、10年以上経過した後であるケースが多いため、保証期間は長い方が安心です。住宅会社によっては、最長30年保証や定期点検などのアフターメンテナンスを用意しています。

複数社の中で住宅会社を迷っている場合は、アフターサービスの内容で比較すると良いでしょう。

着工後の変更が可能かどうか

着工後の変更は、基本的には可能ですが、中には一切受け付けていない住宅会社もあるため、注意が必要です。着工後の変更が可能かどうかは、住宅会社を選ぶ際に必ず確認しておきましょう。

着工後によくある変更点は、窓の大きさや配置、コンセントの配置などの細かい部分です。依頼のタイミング次第で対応してもらえることがほとんどですが、追加請求や工期に影響が出る可能性もあります。

トラブルを未然に防ぐためにも、変更可能な内容や追加費用、工期について念入りに確認しましょう。

まとめ

今回は、住宅会社選びのポイントを紹介しました。住宅会社には、大きく分けてハウスメーカーと工務店の2種類あります。

一般的にハウスメーカーは大規模であり、全国に営業拠点を持っています。自社で工場を保有していることも多いため、安定的な供給が可能です。

一方、工務店は小規模で地域に密着した営業を行っています。施工エリアは狭い範囲で限定されていますが、その分地域の気候や風土に合わせた家づくりに取り組んでいます。

住宅会社を選ぶ際には、住宅展示場だけで判断するのではなく、リアルサイズの住宅を見学することが重要です。積極的に完成見学会に参加してみましょう。

本記事が参考になれば幸いです。

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