注文住宅建築における環境配慮や省エネを考慮した住宅とは?

公開日:2023/11/15  最終更新日:2023/07/25

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近年では先進国を中心としてさまざまなシーンで環境へ配慮した政策が目立つようになりましたが、日本でも注文住宅を建てる際の環境への配慮が注目されるようになりました。首都圏などでは新築の家のうち建売住宅の数が注文住宅よりも圧倒的に多い傾向にあります。しかし日本全体で見ると注文住宅の割合は4割弱にもなります。

環境にやさしい注文住宅とは

では実際に環境にやさしい注文住宅とはどういった家なのかを解説いたします。

環境にやさしい住宅をエコ住宅とも呼びますが、エコ住宅とは断熱性をはじめとする家の性能を高めることで冷暖房などのエネルギー消費を抑えることができる住宅のことを指します。

一般的には、壁や屋根、窓、床などに断熱材を入れたり、断熱性・気密性の高いドアや窓を使うなどの工夫が施されています。

地球温暖化問題への対策を国際的に約束したパリ協定の影響もあり、国は省エネ住宅・エコ住宅を推奨していますが、一般的な性能の家とエコ住宅ではどのくらい光熱費に差が出るのかというと、年間の光熱費で平均約10万円もエコ住宅の方が節約できるというシミレーション結果があります。

家族構成や家の大きさによっても金額は変わってきますが、年間で見ればとても魅力的な金額です。

CO2の削減

一般的な家庭で消費するエネルギー量は日本全体の消費量の15%程度だとされており年々増加傾向にありますが、このエネルギーの消費量の増加に伴いCO2の排出量も増加しているのです。

そのため少ないエネルギー量で快適に暮らすことのできるエコ住宅を実現するためには、高断熱、高気密が重要なポイントになります。

高気密というと息苦しいイメージを持っている方もおられるかもしれませんが、24時間換気システムを導入することで常に新鮮な空気を循環してくれるため、息苦しさを感じることはありません。

また、断熱・気密・換気・通気だけでなく建材の無駄を減らすことも環境に優しく、省エネに繋がります。それには、施工の方法に工夫が必要となりますが、具体的には材料を加工する上で出るゴミを極力減らすことが挙げられます。

また、再利用しやすい建材を使用するとCO2の削減に繋がり、環境へ優しい家づくりをすることが可能となります。通常の断熱材の加工や使用、廃棄時にはフロンガスが放散されてしまうため、結果としてオゾン層の破壊につながり、地球に大きな悪影響を与えています。

このことから現在では断熱材の加工・使用・廃棄に規制がされており、温室効果の高いフロンガスが放散されない断熱材が用いられることが多くなりました。

長期優良住宅

国土交通省によると日本の住宅の平均寿命は約30年と言われていますが、欧州ヨーロッパの住宅の平均寿命は70年〜140年と言われています。

ではなぜこれほどまでに日本の住宅の平均寿命が短いのかというと、日本人はもともとあまり住宅のメンテナンスにリソースを割かない傾向にあるからです。

一般住宅のように断熱性や気密性などの住宅性能がある一定のレベルに達していなければ、結露によるカビや躯体の劣化が進みやすくなり、住宅は短命になります。また、ヨーロッパでは築年数が古い家は価値があるとされていますが、日本では新築の家が好まれる傾向にあります。

国土交通省が行った平成24年度の住宅市場動向調査によれば新築住宅を選んだ理由としては新築だからと答えた人が63.2%と半数以上という結果が出ており、中古住宅を購入しなかった理由については新築のほうが気持ちいいからと答えた人は73.2%にも及んでいます。

このような背景から日本では大量生産・大量消費の家が多い傾向にありましたが、現在では長期優良住宅と呼ばれる長く安全・快適に住み続けられるための対策が施され、国が定めた基準を満たして審査にクリアした住宅が増えてきており、建物における平均寿命も伸びています。

環境にやさしいエコ住宅を建てるメリット

エコ住宅を建てるメリットは以下の通りです。

光熱費が安い


エコ住宅は断熱性と気密性が一般的な住宅よりも優れています。

そのため冬は家全体が暖かく、夏は涼しく感じるので一般的な住宅よりも快適に過ごすことができます。

このように外気の温度の影響を受けにくいため、冷暖房の使用量を減らすことで光熱費を安くすることができるのですが、さらに太陽光発電などを併用することで、より光熱費を削減することができます。また、場合によっては光熱費をゼロにすることや電力が余れば売って収入を得ることもできます。

自然災害に対応できる


意外に感じるかもしれませんが、エコ住宅は自然災害に対しても大きなメリットがあります。

台風であったり地震などといった自然災害の影響などにより停電すると電気が使えなくなってしまいますが、太陽光発電システムがあれば自家発電することができますので蓄電池を併用すれば電気がなくてもいつも通りの生活を送ることが可能です。

メンテナンスの手間が減る


エコ住宅は断熱性能が高められているので結露が起きにくいのでカビの発生を抑えられます。

主なカビの発生理由として冬になると室内と室外の温度差で結露が発生して窓だけでなく壁や床まで水分を含んでしまいますが、その水分を放置してしまうことでカビが発生します。

このカビが減ることで身体への負担が減りますが、結露が発生しないことで窓拭きなどの家の掃除やメンテナンスの手間も減ります。

補助金をかしこく活用しよう

補助金や減税制度を利用することによってお得にエコ住宅を建てられるためにここでは各項目ごとに詳しく解説いたします。

補助金制度(地域型住宅グリーン化事業)について

地域型住宅グリーン化事業は長期優良住宅などの省エネ性能や耐久性が高い住宅を新築するときに出る補助金のことになります。

この地域型住宅グリーン化事業の補助金額は住宅の種類によって変わってきます。

・認定長期優良住宅(上限140万円/戸)
長期優良住宅とはその名の通り、長期にわたって良好な状態で使用するために、大きく分けて5つの措置が講じられている住宅を指します。
①長期に使用するための構造及び設備を有していること
②居住環境等への配慮をおこなっていること
③一定面積以上の住戸面積を有していること
④維持保全の期間の方法を定めていること
⑤自然災害への配慮を行っていること。

・ZEH・Nearly ZEH(上限140万円/戸)
ZEHとはネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)の略称です。

そしてNearlyとは日本語にすると「ほとんど」といった意味で訳されます。

つまりZEH・Nearly ZEHとは住宅において断熱・省エネ・創エネの3つの要素を備え、一次エネルギーの収支がゼロ以下を目指す住宅のことです。

・ZEH Oriented(上限90万円/戸)

ZEH OrientedとはZEHの種類の一つであり、住宅を建てる場所によって決定されます。

ZEHの必須要件の一つに太陽光発電がありますが、東京23区といった都市部で敷地面積が狭い場所に家を建てる場合には屋根の面積や陽の当たる面積・時間などによって、十分な発電量が期待できない場合があります。

そうした一部の都市部地域でZEHを建てる際に適用されるZEHの種類が、ZEH Orientedとなります。

・認定低炭素住宅(上限90万円/戸)
認定低炭素住宅とは、二酸化炭素の排出量を抑えられるように建築された住宅のことですが、認定低炭素住宅に認定されるためには必須項目と選択項目といった2種類の条件を満たす必要があります。

具体的には外皮の熱性能が一定以上あり、一次エネルギー消費量を省エネ法の基準よりも10%以上削減しなければなりません。もう一つの選択項目とは決められた8つの項目のうち、2つ以上クリアすることが求められる評価項目のことです。具体的には以下の項目になります。
①節水機器の設置
②雨水、井水又は雑排水の利用
③HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)又はBEMS を採用
④太陽光等の再生可能エネルギーを利用した発電設備及びそれと連携した定置型の蓄電池を設置
⑤一定のヒートアイランド対策(緑化など)
⑥住宅の劣化の軽減措置(住宅性能表示基準において劣化対策等級3)
⑦木造住宅若しくは木造の建築物
⑧高炉セメント又はフライアッシュセメントを構造耐力上主要な部分に使用

長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業とはすでに建てられている家を長期優良住宅にすることで、長く安心して住めるようにリフォームする際に補助金が受けられる事業のことです。

また、この長期優良住宅化リフォーム推進事業は劣化対策、省エネ対策、耐震性を高めるだけではなくて三世帯同居や子育てがしやすくするためのリフォームも対象になります。このようにリフォームした後の住宅の性能に応じて、補助金は2つに分類されますのでご紹介します。

・評価基準型(100万円※150万円)
劣化対策、耐震性、省エネルギー対策が評価基準に達している

・認定長期優良住宅型(200万円※250万円):劣化対策、耐震性、省エネルギー対策、維持管理の全てが認定基準に達している

どちらも※内の金額は三世代同居対応のリフォーム・若者、子育て世帯のリフォーム・中古で購入した住宅のリフォームを実施する場合に省エネ基準比▲20%が条件となります。

低炭素住宅に対する所得税軽減

低炭素住宅に対する所得税軽減は、認定炭素住宅を新築で建築した場合や中古で取得した場合に、一定の条件を満たすことで所得税が控除される制度のことです。一般的な住宅にも住宅ローンの所得税減税はありますが、低炭素住宅の場合は最大控除額が増額します。

所得税控除を受けるための一定の条件とは住宅ローンの返済期間が10年以上、床面積が50㎡以上、合計所得金額が合計で3,000万円以下などの条件を満たしていることが対象となります。

長期優良住宅の住宅ローン減税

長期優良住宅の住宅ローン減税の条件は低炭素住宅に対する所得税軽減と同じであり、長期優良住宅を新築で建てた場合に住宅ローンが減税される制度です。

まとめ

エコ住宅を建てるメリットや補助金・現在制度についてお伝えしてきましたが、実は補助金については国の補助金とは別に、自治体でも独自の補助金制度をおこなっているところがありますのでお住まいの自治体の補助金制度も確認するようにしてください。ただし、国の補助金と自治体の補助金の両方を利用することはできないのでどちらがメリットがあるのかを必ず確認するようにしましょう。

 

 

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